写真1 星々が無数に見える天の川、その中にもっとも明るい星、1等星を探し、次いで定規で線を引きます
トレース紙を重ねて下の星を写し取ります。1等星2等星だけが見え3等星以下は見えません。
トレース紙に写し取った夏の大三角の星座カード。2等星をみつけ、はくちょう座を確かめます。
星座カードを東の空に向け、高くかざします
東の空の見え方、作成した星座カードを重ねます
頭の真上の見え方。 7月の午後8時から9時頃
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---小4の星学習はわかりやすい星の並びが、わかりやすい位置に見える時が学習の時期である---
夏の大三角は星座ではありませんが星の並びとして、4月から夏休み前後を中心に、秋から1月初まで観察され、その見える方向、高度、広がりが4年の子供にとって観察しやすく、その位置の変化が認識しやすい星の並びである。子供たちも最初はその広がりなど観察が難しいが慣れると簡単、誰にでも見つけられる1等星からなる星の並びである。
1.星を手に取るとは
モデル星写真(実視角星座カード星写真)を観察、星の並び方、明るさを確かめ、カラー写真で色を確かめます。次いでそれぞれの方角にかざして星の並びが見える高度、広がりを体感、トレース紙に写し取り、星座カードを作成することで、これらの知識が確かになります.そして作成をした星座カードを高くかざすことで自信を持って星の並びを空に見つけることが出来ます。
2.夏の大三角のモデル写真を観察します
写真1は乗鞍岳近くの新平湯温泉の谷(東西方向:天気快晴)で撮影をしたものです。
この写真(天の川を写したもの)を観察、無数にいろいろな星々が見える中に先ず最も明るい星(1等星)を探します。三つ見つかります。上からベガ、右下へアルタイル、そして左下がデネブと名前が付いています。
3.夏の大三角の星座カードを作成
写真1の上にA4トレース紙を重ねて下の写真の星、先ず1等星を写し取ります。注意して観察をすると暗い星が見えなくなっています。見えるのは明るい1等星とその次の明るさ(ここでは点の大小)の2等星程度です。3等星以下は白い紙の色に吸収されて見えません。
1等星三つを描き終えたらそれぞれを定規で結んで線を引いてください。直角三角形が出来ました。これが夏の大三角です。さらに2等星を探します。デネブを頭に横十字に並んだ星の並び、はくちょう座を見つけます。
4.作成した星座カードを高くかざして空に星の並びを見つけます。
カードが使いやすいようにクリヤホルダーに挟んで使うのもいいですね。
(1)夏休み前 5月、6月、7月初旬 東の空に向いて高くかざします。
(2)夏休みから9月 東に無いて頭の真上にかざします。ベガが頭の真上に見えています。
この時期 南に向いてこのカードをどのようにかざしたらいいかを考えます。
(3)9月から秋の頃の見え方 9月から秋の頃の見え方はこのカードをどのように向けて空を見上げたらいいか考察をしてください。二人で組んで一人がこのカードを東の空、頭の上、西の空と動かします。観察者は下から夏の大三角を探しながらカードを見て行きます。東の空と西の空ではどんな見え方をしていますか。
5.写真1の裏 東の空高く上がってきた夏の大三角
先ほど作成した夏の大三角の星座カードを重ねて下の星の並びを確かめます。東のそらでの見え方です。ベガは、アルタイルは、デネブはどれですか。それぞれ見つけてください。
6.頭の真上の夏の大三角 7月の午前0時ごろ 9月の午後8時ごろの見え方
写真2は表:南を向いて頭の真上を見上げた時の見え方です。校庭の南にある国旗掲揚のポールを見上げての見え方です。指マークを持って確かめてください。
写真2の裏;西から北西の地平線近くにおりてきた夏の大三角、1月の午後6時頃の見え方です。このあとこの夏の大三角の星の並びはどんな動きをするでしょう。
参考写真3 10月の頃の夏の大三角の見え方写真です。表:10月の午後9時ごろ 裏:それから2時間後の見え方
西の空では反対の向きになって見えると言うことが発見できましたか?
参考資料 星を見よう小4星学習実習教材 B4版表裏印刷。カラー写真1 領価1000円送料270円
連絡先 星の学習研究会 〒760-0005 高松市宮脇町1-20-24 電話/FAX087-861-5054