映像リスト
開会式・審査結果
ぱぱとはるの空気で実験 (福岡 亮治)
大気圧ってたいしたやつ! (益田 孝彦)
トレーニングマスター水玉ハカセ (木色 泰樹)
偏光板が魅せる新しい世界 (月僧 秀弥)
目指せ色の鑑定士! (和田 重雄)

偏光板が魅せる新しい世界

実験ショー映像

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実験ショー紹介

 身の回りには様々な科学技術が使われています。その中にはブラックボックスになってしまっていて、どうなっているか分からないものも増えています。偏光板は身近なところでも電卓や携帯電話や液晶テレビに使われています。でも、その存在に気付くことは少ないのではないかと思います。

 今回の私のサイエンスショーでは、そんな偏光板に焦点を当てました。

  1. 偏光板の利用
     偏光板が身近なところで使われていることを確認します。偏光板が使われていることは、1 枚の偏光板があれば簡単に確認することができます。いろいろ探してみましょう。
  2. 偏光板の役割
     偏光板にどのような働きがあるかを実験を通して調べていきます。
     1枚の偏光板を回しても、特に変化はありません。
     2枚の偏光板を使うと、変化を見ることができます。1枚の偏光板をそのままにしておいて、もう1枚を回します。すると明るくなったり、暗くなったりという変化を見ることができます。偏光板にはどのような光が通るのでしょうか。
     偏光板のことを知るためには、光について知らなくてはいけません。光についても調べてみましょう。
  3. 偏光板の間に挟んでみよう
     偏光板の間に光が通るものを入れると、おもしろい現象を見ることができます。挟むのは次のようなものです。
    ・偏光板
    ・プラスチック(卵のケース、コップ、スプーン、ポリエチレンの袋)
    ・セロハン
    なぜ、これらのものを挟むとこのような現象が見られるのでしょうか。光の性質と関連させながら考えて行きましょう。
  4. 偏光板で見える!新しい世界
     偏光板の使い方によっては、思いがけない現象を見ることができます。
     その一つの現象が、鏡を使った実験です。鏡を反射してもその像は逆になるだけですが、偏光板を使って反射させると、色も変わってしまいます。
     また、液晶モニター(テレビ)の偏光板を抜くと、映像を見ることができなくなってしまいます。もちろん、この画面を偏光板を通して見ると映像を見ることができますが、この時、意外な現象が見えてしまうのです。

 それぞれの実験は,そんなに特別な実験ではありません。難しい実験器具も使いません。そんな実験からもたくさんの科学や技術の発達を感じていけるのではないかと思います。普段気付かないところで偏光板が使われているように、身近にはたくさんの発見や発明,工夫が活かされています。それら先人の工夫や努力のおかげで自分たちが生活していることを感じてほしいと思います。偏光板を通して、科学とその利用を感じてもらえるとうれしいです。

実験ショーのポイント

 このサイエンスショーを通じて,実験の楽しさや考えることの楽しさを感じていけるよう工夫しました。それは,実験内容や子どもたちとのコミュニケーションを通じて感じることができるのではないかと思います。

 私はサイエンスショーを作る際に次の点を考えています。

  ○科学の本質を伝えるショーになっているか。
  ○それぞれの年齢,知識によらず考え,楽しめるショーになっているか。
  ○起承転結(ストーリー)があるか。
  ○原理と実験が関連づけられているか。

 以上のことが,今回のサイエンスショーを実際に見ていただくことにより,それぞれの場面で感じていただけるのではないかと思います。

 このサイエンスショーでは,偏光板に注目して偏光板を知ることを目的に構成しました。そのため,身近に使われている偏光板の利用とその性質を確認する実験を行いながらサイエンスショーを進めていきます。このショーを通じて,普段気付かない偏光板について改めて見直す機会になればと幸いです。子どもも大人もそれぞれの年齢や知識に応じて感動できるショーを目指しました。大人の方にも子どもたちと一緒に楽しんでいただきたいと思います。 


プロフィール

氏名:月僧秀弥(げっそうひでや)
所属:福井県坂井市立三国中学校、全日本科学漫才研究会、
   ONSEN、サイエンスEネット、ガリレオ工房

 福井県坂井市立三国中学校教諭。福井県内小中学校の勤務を経て,福井県児童科学館に勤務しサイエンスショーや科学普及事業,イベントなどを担当、このことをきっかけにサイエンスショーを始めました。
 現在は,中学校に勤務しながら全国各地の青少年のための科学の祭典や科学館・科学イベントでサイエンスショーや科学実験教室,教員研修の講師を務め、科学を体験する楽しさを伝えています。昨年は19県30数カ所でサイエンスショーや実験教室、研修会などを行いました。
 現在取り組んでいるのは,サイエンスショーなどで行われる実験を授業に取り入れること,エネルギー環境教育,新しいサイエンスショーや授業で使える教材の開発などです。

著作物:小学生の夏休み自由研究(永岡書店)、RikaTan(文一総合出版)などに執筆
受賞歴:東レ理科教育賞文部科学大臣賞(H22)、グッドジョブ賞(H22、福井県教育委員会)、科学の鉄人2 位を3 回、3 位を2 回
URL http://www2.fctv.ne.jp/~gessou/